ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

今日のポエム 「花」

 

この季節。あちこちでキレイな花が咲いとるね。
植物たちは、花たちは、手も足も顔もないから、その場所で健気に咲き続けて、その命を繋いでいくしかないもんね。
それでね、
知ってるとおもうけど、彼らのその美しい花は顔ではなくて、アソコやからね。人間でいうアソコやからね、
性器やからね。思いっきり開いとるね。

びっくりするね。びっくり日本新記録やね。
花びら大回転やね。。
おしべとめしべ。
つまり、ちんことまんこやからね。
花たちはみんなこの季節になるとお盛んになりよるね。あちこちで発情しまくっとるね。
あちこちでビンビンで、ヌレヌレやからね。
じゅわっと甘い蜜を出して、しゃんと太陽に向かって立って、いい香りがする。
花の匂いってなんかエロい。性的な匂いがするから。性器だからね。当たり前。
だから魅力的で美しいと感じるんやろね。
キレイね、カワイイね。
ちんことまんこやからね。。
みんな花のことが好きなのは、ちんことまんこの美しさに惹かれとるんやろね。
オレも大好きやで。。

もちろんそうよ★

https://youtu.be/vaXuVSR3Tk8

 

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草間さんのこと考えたら泣けてくる。。

草間彌生著 「無限の網」

草間彌生本人が執筆した自伝です。
草間さんはもっと評価されるべき人だと思いました。いや、世界ではすでに高く評価されてるけど当の日本ではそうでもない。なんか最近になってはじめて、ちょっと変わった芸術家的なあつかいで終わってるような印象。その偉大さが伝わってこない。だから本人が書いた自伝を読みました。

だからダメなんだよこの国は。。って思うのだが、そんなこと言ってるオレも最近まで彼女のことはよく知らなかった。。
世界中の誰もが知るその時代を飾ったアンディウォーホル、ダリなんかとは古くからのマブダチで、彼らより一歩も二歩も先にいた人なんだよ。

ストリーキング、乱行パーティ、ハプニングパフォーマンスの元祖。時代が追いついていなかったから海外に出た。あのニューヨークでさへ、彼女の登場に戸惑ったほどの眩いばかりの圧倒的な才能。
例えば平山郁夫は国内では有名だが、海外ではさっぱり。画を描くより皇族や政治家に擦り寄る方に才能があった。だから日本を代表する現代美術家の座についたけど世界の美術界に出るとほぼ無名。

草間彌生、弱冠88歳の正真正銘の前衛芸術家。弱冠です。脳内から湧き出すアイデア、創作意欲はいまだ衰えず、あの鋭い眼光でこの世界を見つめ、今日も画を描き続けている。
それと、、
この本読んで草間さんのこと思うとなんか泣きそうになるのはなんでやろ。。その理由を考えてたら草間彌生三島由紀夫がどういうわけか頭のなかでかぶってきて、三島由紀夫は日本を憂いて死んでしまったけど、草間さんは海外に出たから死ななかった。この人は日本にいたらもうすでに死んでしまったのかもしれない。なんて思ったりもしました。

この人たちの心の中には「狂気」が存在する。そこから逃れたいが為に表現する。創作する。

でも社会が、時代が受け入れてはくれなかった。その悲しみ。

海外で歴史を作った偉大な人のことを知ると日本のダメな所が見えてくる。そんな興味深い一冊でした。

 

https://youtu.be/QcPSoNwsLTU

 

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ブルームーンライト

この前観た、映画「ムーンライト」について。まだ書いてなかったので。。忘れないうちに。

六本木、新国立美術館草間彌生の黄色いカボチャを観た後のブルーな「ムーンライト」でしたよ。ギロッポンで映画観るのは初めて。

黄色から青への転換でした。

この作品は黒人しか出てこない映画なのですが、差別や偏見を謳った社会性を帯びた作品ではなく、そこからもう一歩踏み込んだテーマについて語られた作品でした。

とてもよかったのですが、ラストの10分間の大事な場面でものすごい睡魔が襲ってきて、あえなく寝てしまいました。。だから結果どうなったのかがよくわからない。仕事の疲れがたまってたのでしょうかね。でも映画館で寝るのって気持ちいい。。

 

ずっと観ててひとつ気づいたのですが、登場人物が着ている衣装とか、建物の壁とか、車、ネオン、海、空のブルーと白のコントラストが画面上に印象的に使われていて、どれもすごく綺麗だった。

そういった背景で黒人たちの、ある物語が展開して行きます。

あと月の光に照らされた彼らの肌の色。美しいブルー、。

いつも思う事なのですが、黒人の肉体、ひとつひとつの身のこなし。見ているとうっとりする。やっぱりキレイなんですよね。

歩き方とか、悲しそうに俯く時の首の角度とか、両手を広げて何かに激しく怒っている様。そういうのがまるでダンスを踊ってるようで、なんとも言えない。印象を受ける。ステキやね。、

 

でも寝ちまったけどね。。もったいないなー。

どうしようもないね。。

 

ラストはDVDで再確認するしかないんだな。  

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LION

LION て。。

なんやこのタイトルの意味、最初から最後までどこにもLIONの毛の1本すら出てこないし、その意味が終演ギリギリまでさっぱりわからないのですが、その意味が明かされるラストカットでワーッ!ときました。この作品はそれにつきます。監督の演出に拍手です。

今年の自分の中での最高作は「LA LA LAND」だったのですが、このLIONにあっさり塗り替えられたようです。まあ全然別ジャンルの映画なのですがね、でもそれくらい良かった。ちなみに自分の毎年の最高作はあっさりと塗り替えられます。そんな節操がない映画ファンなのです。しかしこんな素晴らしい作品を観ると、映画というものから離れられないんだよなーって幸せな気分になります。

ニコールキッドマン。

大好きな女優さんです。ホントに大好きです。目が小さくて、神経質そうな女性になんか惹かれるんですよね。。個人的な好みです。これは昔からです。だから彼女のことが好きなのかも知れないです。

舞台がインドとオーストラリアなのですが、彼女はオーストラリア出身の女優さんなのでいつもより余計に役にハマっている感じがありました。あるシーンで人生観とか生きていく苦しみのようなことを語るシーンがあり、そのシーンもこの物語を語る重要な核となる見所で、その時の彼女のとても繊細な語り口や表情がやっぱり好きでした。「めぐりあう時間たち」「ドッグウィル」で魅せた絶対的演技派女優感の片鱗に魅せられました。すきやわ〜。今年で49歳になるんだけど、また別の魅力を出してきますね。なんぼほど引き出し持ってるんやろか。。素晴らしい!

この映画はヨメと何年ぶりかに一緒に観に行ったのですが。彼女も気に入ってくれたようでエラく感動していたようでした。見終わった後にいろいろ感想を語ってくるのがすごく鬱陶しかったのですがなんかうれしそうだったので良しとしておきます。

もう一度、今度はひとりで観に行こうかな、いや、やっぱやめとこ。でもLA LA LANDはもう一回観たいな。でもLIONはもう一度観る気はしないのに今年最高なのはなぜやろ。

という、。そんなステキな映画でした。

 

コレを観たのはレイトショーで、隣のスクリーンでは名探偵コナンを上映していて、そちらはほぼ満席でした。夜の上映なので子供はいないです。大人ばっかり。でも満席。。それに対しLIONの観客はまばらでした。そういうのもまた気になるんですよね。同じライオンでも「3月のライオン」とか観て喜んでる子とか、そういうの。。草間彌生の作品観て「カワイイ〜」を連発する子たち。

そう言うの観てると日本は大丈夫なのか?

感性が狭くて浅い。名探偵コナンを否定してるワケではなく(見たことないので)。もっと大きなテーマ、世界の様々な問題を語る作品に関心を持つことができず、内向きの狭い世界に囚われている人たちが多いようで、それがとても良くない。と思うのです。

オーストラリアもイギリスも中国もアメリカも、世界が直面するもはや解決不可能。なのかもしれない大きな問題を語る映画たち。

政治や経済などでは太刀打ちできない問題を芸術が引き受けている。というような言い方もあったりするのだが、

そんな素晴らしい作品を世界中のあちこちで生み出してるのに、日本は「君の名は」と「シンゴジラ」かよ。。その程度なのかよ。。って考え込んでしまうのですよね。

 

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草間彌生 わが永遠の魂

なんで樹木希林が赤いカツラをかぶって怒ってるんやろ。。っておもたら草間彌生でした。

今日は予告通りギロッポンです。初の新国立美術館でしたね。六本木の駅からすぐだと思ったら意外に歩くのね。。
平日だからそんなに混んでないだろうと思いきや、、大盛況でした。
草間さん目当てのたくさんの人たちが詰めかけておりまして、老若男女、。女性の方の割合が多かったですね。

草間彌生と言えば、黒い水玉の黄色いカボチャ、くらいしか予備知識がないまま行ったのですが彼女が制作してきた作品群を観ていると、作品のことはさておき、この人はどういう経緯を辿ってこんな作品を創る人になったんだろう。どんな環境でどんな生き方をしてきた人なのだろう。みたいな好奇心が沸いてきて、いろいろ調べてたら彼女自身が執筆した自伝があることを知り、美術館出たその足で本屋に行ってソレ買って、いま半分ほど読んでるところです。

おもしろいです。

大変な人生を歩んでおられます。
面倒くさいので詳細は書きませんが。。おもしろいとこだけ。。

1929生まれの今年88歳になる彼女。戦争も経験してる世代です。
長野県の種苗業を営む裕福な家庭に生まれるのですが、草間家に養子に入った父が放蕩三昧で、夫婦関係は日常的に最悪な空気の中幼少期を過ごすんですよね。幻覚や幻聴がひどくて、これは自伝に書いてあったことなのですが野に咲くスミレたちが一斉に話しかけてきたりする話とかスゴいんですよね。まじですか。。スミレの花咲く頃〜♫の話じゃないですよw

あと、
今日観た展示物の中に「男根を模した突起物」が椅子の上や家具や化粧台や、合わせ鏡に映し出されるハシゴからニョキニョキ出てきて、無限の「男根を模した突起物」な作品が展示されてたのですが、草間さんってどんだけ好きもんなんやろ、こんなたくさんのチンコつくって何を満たそうとしてるのだろう、、って思ってたのですが、自伝を読んでると、アレはそういう意味ではなく。。
私は男根が恐ろしくて恐ろしくて仕方がなくて、あんなモノが自分の中に入ってくるなんて信じられない。その恐怖から逃れるに私はたくさんのチンコをつくってその中に自分の身を投じて自己を消滅させたら恐ろしくなくなるから。。みたいなワケのわからんことを語っておられました。
チンコが怖いというのは、幼少期に目撃してしまった親族の性行為。ボクが思うに放蕩な父と妾のセックスを目撃したのでしょうか。。恐怖の源泉はそこにあるそうです。

スゴいですよね、イってしまってます。。草間さん突き抜けてます。

チンコだけではなくて、まんこもたくさん描かれていました。展示室に入ってすぐの写真載せてますが、無数に並べられた正方形のキャンバスに描かれる抽象画のような絵の中には一見、「目」のようにも見える物体が無数に、ホントに無数に描かれてるのですが、ぼくにはまんこにしか見えませんでしたw
自伝はまだ半分しか読んでないので、まんこを描く理由についても語ってくれているのかも知れません。、

なんか。。
ちんことか、まんことか連発してすみませんね。。男性器、女性器っていう表現の方がなんかこっ恥ずかしい天邪鬼なボクなのです。。

草間さんは、常に何かに恐怖を感じていて、その恐怖が彼女の旺盛すぎる創作意欲に向かわせている印象がありました。
60年代にアメリカに渡る理由も険悪で恐怖でしかない家庭から逃れるためだと自身が語っています。ニューヨークに渡ったのち、日本から持って行ったお金も使い果たし、高価な着物も売り払ってほぼホームレスのような生活をしているときも幻聴や幻覚に悩まされ、それを振り切るように作品を生み続けるんですよね。普通じゃないです。ちょっとというか、かなり病んだと言ってしまっていいのかわからないけど。

そういう人なのだと思いました。自伝の一文に、
「私は自分の周囲と自分のすべてに、母親の子宮の中にいたときからすでに絶望していたのだろう」ということが書いてあって、そういうの読むとなんというかね、、自分とは想像もつかないような世界、精神状態のなかで苦しみながら、命を削りながら作品に向かっているという姿にね。。。
いろいろ感じるんですよね。。

だから、若いねーちゃんが草間さんの作品をみて「カワイイ〜!」とか言うの聞いてるといたたまれなくなるとともに、そのアホの後頭部をスリッパで叩きたくなるんですよね。

本当はそういう、安い、軽々しい評価をされるような芸術家ではないから。

 

 

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バンコクナイツ

土曜の夜は「バンコクナイツ」

映像集団「空族」の制作。日本映画です。

タイに住む水商売の女の子と日本からタイに渡った男たちのお話。

上映時間3時間くらい。長いぞ。感想としては、、無駄な時間を過ごしてしまったようです。全くおもしろくなかった。

これが空族なのか、、。大したことないよな。何人かの知り合いにお勧めされたので観てみたのだが、、浅い。狭い。描き出そうとしているテーマがつかみずらく、結局3時間の構成で何を伝えようとしたかったのか、その意図が不十分。登場人物が多くて、セリフが良く聞き取れない。タイの女の子の演技が下手。緊張感がなく全編ダラダラしてる。。

そのユルさが狙いなのであれば、成功とも言えるのだろうが、自分の好みではなかった。ベトナム戦争について触れていたり、バンコクから俯瞰でみた日本の現状を皮肉ったようなセリフが時々出てくるのだが、浅いんですよね。もうちょっと掘り下げてもいいのに。。消化不良。不完全燃焼の印象がぬぐえない。

ひとつだけ良かったのは緊張感もなくダラダラと長いので、自分もバンコクの街にいてダラダラしているような、その世界に自分とつながっているような感じがちょっと気持ちよかった。

そんな感じの「バンコクナイツ」

このところ海外のレベルの高い作品ばかり観てきてるので、ちょっとホッとした感はあります。正直。。でもその落差がありすぎて日本映画大丈夫なのかな。なんて心配になったりもしました。

 

 

 

 

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2017年 4月1日映画の日

新宿の武蔵野館で映画を二本観ました。

 

●わたしはダニエル・ブレイク

今年のカンヌでパルムドール受賞の作品です。その名誉に値するほどの素晴らしい作品でした。格差。貧困。移民問題。行き詰まるイギリスのリアルで切実な市民生活を描いたもので、日本でも同じような問題があるはずなのにこの国では何故こんな映画が生まれないのだろうと考えてしまいました。「君の名は」大ヒットとか、この国は大丈夫なのでしょうか。。心配です。。一応観たけどね。

監督はケン・ローチ、巨匠ですよ。かなりの高齢で、すでに引退を決意していたのですがこの映画の脚本を受け取ったあとに引退撤回を決め撮影に入ったそうです。

でもこんなテーマの映画が評価されるってヨーロッパはすごいよな。弱者にも光が当てられる世の中の仕組みができている。成熟しているという意味です。

イーストウッドの「グラン・トリノ」とかぶさるイメージもあって、僕らの上の世代の人達が持ち得た人間としての矜持、プライド。そこうまく表現しており、そういうのって僕らの世代にはないものだから、憧憬とその後の自分を省みての反省みたいな感じになります。

負けてるよな、日本負けてる。この世代の人たちにも負けてる。

 

●クーリンチエ少年殺人事件

上映時間4時間。長いけどそうでもなかった、絶対寝るだろうなーって思ってたけど最後まで寝ずに観ましたよ。25年前の公開当時はかなりの話題になったのですが、権利上の問題でDVD化もされることなく、幻の伝説的な作品とされていたものです。

舞台は61年の台湾。その時代的背景をある程度知って観た方がより理解ができると思いました。

毛沢東 共産党vs蒋介石 国民党、日中戦争後に再燃した中国本土の内戦後に敗戦した国民党派の人民が台湾に渡って新しい国をつくっていく背景があって、この映画はそんな社会の中の大人たちにうごめく動揺と焦りが、当時の少年少女たちに投影されている。。というイメージなんですよね。

なんか、ざっくり書いてますがそんなバックボーンがあるわけです。

ある少女がある少年に殺されてしまう。という実際に起きた殺人事件がモチーフなのですが、そこは重要ではないです。

この映画の主眼はあの当時の台湾の風景。だと思いました。街並みとか、家屋が古き良き「日本」なんですよね。つまりその時代の十数年前までは台湾は日本だったわけですから。そういうシーンが随所にあって興味深い。

映像の技術的な部分でも、面白いカット割が試されていたり人物や色彩の配置がオシャレだったり、そういう視覚的に新しいものを生み出そうとしている監督の挑戦とそのセンスが炸裂してます。

もう一回観たいんですよね。また違った見方があると思うから。でも長いからなー。今度こそDVDになったらじっくり観なおしたい。買いたいくらい。

この作品はアジアの世界の映画史に残っていくべき、古典となるべき作品なんだろうな。

なんて思いました。

 

以上二本のレビューでした。

 

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