mabooの日記

政治の話。あほな話。ふるさと佐世保のこと。とか、いろいろ書いてます。

2017年 4月1日映画の日

新宿の武蔵野館で映画を二本観ました。

 

●わたしはダニエル・ブレイク

今年のカンヌでパルムドール受賞の作品です。その名誉に値するほどの素晴らしい作品でした。格差。貧困。移民問題。行き詰まるイギリスのリアルで切実な市民生活を描いたもので、日本でも同じような問題があるはずなのにこの国では何故こんな映画が生まれないのだろうと考えてしまいました。「君の名は」大ヒットとか、この国は大丈夫なのでしょうか。。心配です。。一応観たけどね。

監督はケン・ローチ、巨匠ですよ。かなりの高齢で、すでに引退を決意していたのですがこの映画の脚本を受け取ったあとに引退撤回を決め撮影に入ったそうです。

でもこんなテーマの映画が評価されるってヨーロッパはすごいよな。弱者にも光が当てられる世の中の仕組みができている。成熟しているという意味です。

イーストウッドの「グラン・トリノ」とかぶさるイメージもあって、僕らの上の世代の人達が持ち得た人間としての矜持、プライド。そこうまく表現しており、そういうのって僕らの世代にはないものだから、憧憬とその後の自分を省みての反省みたいな感じになります。

負けてるよな、日本負けてる。この世代の人たちにも負けてる。

 

●クーリンチエ少年殺人事件

上映時間4時間。長いけどそうでもなかった、絶対寝るだろうなーって思ってたけど最後まで寝ずに観ましたよ。25年前の公開当時はかなりの話題になったのですが、権利上の問題でDVD化もされることなく、幻の伝説的な作品とされていたものです。

舞台は61年の台湾。その時代的背景をある程度知って観た方がより理解ができると思いました。

毛沢東 共産党vs蒋介石 国民党、日中戦争後に再燃した中国本土の内戦後に敗戦した国民党派の人民が台湾に渡って新しい国をつくっていく背景があって、この映画はそんな社会の中の大人たちにうごめく動揺と焦りが、当時の少年少女たちに投影されている。。というイメージなんですよね。

なんか、ざっくり書いてますがそんなバックボーンがあるわけです。

ある少女がある少年に殺されてしまう。という実際に起きた殺人事件がモチーフなのですが、そこは重要ではないです。

この映画の主眼はあの当時の台湾の風景。だと思いました。街並みとか、家屋が古き良き「日本」なんですよね。つまりその時代の十数年前までは台湾は日本だったわけですから。そういうシーンが随所にあって興味深い。

映像の技術的な部分でも、面白いカット割が試されていたり人物や色彩の配置がオシャレだったり、そういう視覚的に新しいものを生み出そうとしている監督の挑戦とそのセンスが炸裂してます。

もう一回観たいんですよね。また違った見方があると思うから。でも長いからなー。今度こそDVDになったらじっくり観なおしたい。買いたいくらい。

この作品はアジアの世界の映画史に残っていくべき、古典となるべき作品なんだろうな。

なんて思いました。

 

以上二本のレビューでした。

 

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