ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

Darkest Hour

写真に撮られる時ピースサインを無意識にやってしまう感じがあるのですが、それを世界で初めてやったのがチャーチルだったという話をどこかで聞いて知ったのだけど、この映画を観てそれは違う事が分かったので、それだけでもこの作品を観れてよかったです。

第二次大戦1940年のダンケルク辺りの一時期のみを切り取った内容だったので、そうかー、チャーチルの一番いいとこだけ、彼の人生最高のピークの時期のみを映画化したわけやね。

チャーチルはもっと色々あるのになー。

例えば、

アラビアのロレンスを脇に従えてのイギリスの二枚舌の話とか、ヤルタ会談ソ連スターリンに足元見られた挙句に世界を冷戦に導いてしまった原罪についてだったり、ガンジーがインド独立させた時に嫌悪感たっぷりなコメントを残した辺りとかは全然描かれてなかったので物足りない感じはありました。

しかしチャーチルなのでね、小泉元首相も一番尊敬する政治家にあげるほどの人物で、演説がメチャ面白いし言葉の使い方が絶妙でノーベル文学賞とったりもしたド偉い方なので、ボクも小泉さんではないけど好きな歴史上の人物のひとりです。

 

ゲイリーオールドマン良かったです。かなり。

シドアンドナンシーで初めて観た時はセックス・ピストルズのシドヴィシャスに完全に呑まれた感じで印象が薄かった。その後のレオンでみせた悪党の演技はかなりイってたのでその変貌ぶりにびっくりしてました。シドとレオンの間に何があったのでしょうね。。

それ以降の出演作はダークナイト以外は観てなくて今回のチャーチルでした。

完全にチャーチルになりきってましたね。目が垂れてて優しい感じのみゲイリーなところが残って変にホッとする感覚があって、それ以外はどこをとってもチャーチルだったので圧巻でした。何人もの従者を従え、鋭い眼差しで威嚇するように視線を変えながら猫背で早足に歩き去る感じとか、チャーチルそのまんまでさすがゲイリーかなり研究したんやろな。。

今回ようやくオスカー受賞できたのだけれどもっと早く評価されてもおかしくない俳優なのに。。

彼は悪役を演じることで評価されてきたところがあるので今回のチャーチルはハマっていたのだけれど、もっとアクの強い違う横顔のチャーチルの黒い部分を演じててら、、。ところも見てみたかったです。

あと、こういうヒトラーナチスドイツは悪。もちろんそうなんだけれど、第二次大戦の映画はもれなく悪役とされる事実を現代のドイツの人たちにはこういう映画で常に突きつけられていて、それをいつもどう受け止めてるのかなあなんて思ってしまうんですよね。

日本も敗戦国で日独伊で協定を結んでいたわけで、もちろん形ばかりのものなんだろうけれど。。日本は敗戦国だという意識はとうの昔に忘れ去られているけど、現在のドイツやイタリアの人たちはどういう感じなんだろうな。って思ってしまうんですよね。

 

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