ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

浅草フランス座の時間

関西生まれの宝塚。その東京宝塚劇場の略称が「東宝」でそれがそのまま今の社名(現在はTOHO)になったって知ってました?

そんなお話がたくさん書いてある本でした。

たけしフリークなボクがネトフリで「浅草キッド」を観て以来、70年代当時の浅草フランス座とその周辺のことをもっと知りたいと思いながら行き着いた本がコレでポチッたんですよね。

井上ひさしといえば白黒映像の「ひょっこりひょうたん島」くらいしか知らない世代なのですが、彼が学生当時からフランス座で作家修行をしていたとは知らなかったです。

ストリップショーの前身となった伝説の「額縁ショー」を思いついた秦豊吉の列伝や、石原裕次郎を見出した、くらいの知識しかなかった水之江瀧子は西の宝塚に対する東のSKDのトップスターで、戦前の日本の芸能界のスター街道を走り続けていたみたいな、そんなボクが知らない日本の芸能史について書かれています。

浅草キッドの70年代フランス座について知りたかったという的が外れて、その前の60年代どころか戦前にまで遡るほどの、広範囲に渡る知らない時代の芸能史・演劇史・ストリップや性風俗の歴史についての記載が満載でおもしろい本でした。また装丁も豪華で当時のストリッパーの白黒写真がモリモリでキラキラした本でしたよ。世界恐慌で経済的大ダメージを受けていた当時、ストリップ劇場に売られて行った少女たちはなにも好き好んでストリッパーになったわけではなく、劇場の女将が毎日銭湯に通ってキレイな体をした少女を見つけてはその家の経済状況をリサーチして、これはという貧しい家の旦那に娘さんを、、。ってな感じでスカウトしまくっていたなんて話は興味深い。

たけしさんのインタビューや、渥美清井上ひさしの対談も勿論あったけど、それ以外のお話の方がおもしろかったという、そんな本。

 

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