ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

水道橋博士の「筋肉バカの壁」

浅草キッド水道橋博士が山本キッド化した肉体で、東京マラソン2007を走破! 2007年当時、それまでスポーツや健康というものには無縁だった44歳の博士が丸一年かけて自らの肉体を格闘技仕様の筋肉体に大改造し、しかもその肉体をもって東京マラソンを完走するまでのドキュメント。

加圧トレーニングの実践により山本"KID"的肉体に改造した後、マスターズ陸上(シニアの陸上大会)&ホノルルセンチュリーライド(100マイル自転車レース)、そして東京マラソンへと続く。 特にマラソン前日までの109日間のトレーニング日記が面白い。

44歳の肉体を運動生理学に基づき理論的に鍛え上げていく様をまじかで見ているようだ。トレーニング内容や走った距離だけが書いてあるのではなく、その日こなした仕事の内容などもおもしろい。やはり売れっ子芸人なので休日などはほとんどなく常に全力で生きている“熱”みたいなモノが伝わってきた。

生前の三島由紀夫がおのれの肉体の貧弱さを克服し、そのことを彼の死後批判した、東京マラソンの最高責任者 石原慎太郎を登場させ、自らの行動と三島由紀夫を重ね、博士は三島由紀夫の亡霊になり代わり、石原に復讐するというイメージは斬新。 どの文章もボキャブラリーに富み、お笑い芸人であることも忘れさせないよう、時々はさまれるギャグや、ダジャレがリズミカルで、ちょっと変わったノンフィクションとして仕上がっている。 最後に石原知事から「小説は書かないのか」との質問に、「行動こそが創作活動に等しいんですよ」と答えた博士には参った!http://www.amazon.co.jp/筋肉バカの壁-博士の異常な健康PART2-水道橋博士/dp/4757213778

 

f:id:maboo828jp:20161013013058j:plain