ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

入国管理局

入国管理局に何年かに一度行くんですけどね。。

ぼくのヨメは中国人で、結婚して日本での永住権はあるものの
日本人に帰化はしていないので、
それで何年かに一度、更新の手続や上海に帰るときは再入国の手続きが必要なのです。よね。

平日しか申請の受付はしていないので、1日休みをとって行ってきました。
東京都入国管理局は最寄りの駅がなく品川駅からバスに乗っていくのが相変わらず不便で
外国人にとって日本はやさしくない国なんだな〜って、
そこへ行くたびに思ってしまいます。

バスから降りると
いつも中国人の反政府デモ隊みたいな人たちがいて
本国、中国共産党を告発している中国語で書かれた文書を
ワーワー何か叫びながら配っているのはいつもの光景です。

毎回そうなのですが。
入管の手続きはいつも複雑で、毎回かなりの時間を費やされます。

やはり外国人にとって日本はやさしくないのでしょうかね。。

でもここにくると、いろんな国の人たちが集まってるので
とても面白いんです。
受付からよばれる普段聞きなれない名前たちは
タイのキックボクサーみたいだったり
エジプトの活動家みたいだったり
フランスの建築家みたいだったりして、
そんな名前があちこちで呼び出されています。

あらゆる言語がとびかっていて、
いろんな人種が入り混じる場所なんて
そうそうないことなので、いるだけでけっこうおもしろいんです。
ギュッと世界が凝縮された感じがしますね。。

イラク人の双子?!のおっさん2人がいました。
ふたりとも同じ髪型で、鼻の下に同じサイズの同じ形をしたヒゲをはやしてます。
双子なのかなあ。。中東の人はみんな同じ顔にも見えるのですが
ふたりとも似たような服装で、顔も激似!なので
ホントに双子なのかもしれんね。
それで、その二人がなんかおもろいんです。。

全く同じ顔をした背の小さいイスラム系の双子のオッサンが二人ならんで座っている。
その佇まいがなんか、おもしろいんです。
何にもしてないのになんか見てるだけでニヤけてしまう感じ。わかりますかね?
ふたりともズボンを腰の上まであげてはいてたり、どこで買ったのかポロシャツの胸にカワイイ動物の刺繍がしてあったり、
小さいのに表情が異様にイカツイ感じとか。。
おもろいす。。笑わせようとしてやってるのではなくて、本人はいたって真面目なのがやっぱりおもろいです。

イラクのマダン・アミ・サラミさ〜ん」

双子の内のひとりが受付から呼び出されました。

入管の待合席はどこもいっぱいでなかなか座ることができないのですが、
呼び出されたのでお兄さん(仮)は席を立たないといけないようです。
彼は席を立ち受付に向かったのですが、
残された弟はあいた席を彼が帰ってくるまで確保しておきたいらしく、
その席に荷物でも置けばいいのに、その考えが回らなかったのか
どういうわけか、2つのいすの上に横になったんですよね。

2つの席を確保するために、その小さい体をヨコにして仰向けになってます。
そのイカツイ顔で、ひたすら天井を黙って見つめる表情がおもろいす。笑えます。WWW


その間にあいてる席を探している中国人がやってきて、中国語でその弟に席をあけろみたいなことを言ってるのですが
弟は完全に無視して、天井を凝視してます。
おもろいです。

しばらくしてやっとお兄さんが帰ってきました。
すると、

兄:おまえなんでいすの上で寝てんの?
弟:いや、兄さんの席をとっておいたのさ。
兄:おまえはバカか? 荷物おいとけばイイんじゃねえの?
弟:・・・。
兄:・・・。

弟:兄さんアタマ良いね!オレ全然気づかなかったよ!あははは
兄:おまえそんなことやってたら日本人にバカにされるぞ、あははは

二人:あはははは

肩をたたき合いながら、めっちゃ笑ってるんです。ふたりで、です。
今の会話はもちろんペルシャ語で話していて、ボクはなにを言ってるのかその内容は全くわからないので
完全な想像なのですが、二人でずっと笑いあってるんですよねw

その様子がとても平和で、本国イラクの状況は大変なことになってるだろうに
そんなことも感じさせない様子なのでした。

今日はこんな感じの話で、特にオチとかはなにも用意してないのですが、
イラクで彼ら二人を待ってる家族と、平和な気持ちにさせてくれて、楽しませてもらった彼らに

日本の兄弟のことを歌った、この曲を贈りたいと思います。

https://www.youtube.com/watch?v=ZQhQmUZ-CgM