ごぶごぶごぶの日記

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南京!南京!

結婚当初にヨメの実家がある上海に行った時、上海から車で2時間ほどの南京市にある南京大虐殺祈念館に行ったことがある。朝日新聞南京事件論争が熱かった時期だった。
1937と彫られた巨大な石碑と館内の日中戦争当時の写真や床から天井まで積まれた人骨の山が展示されていた様子が目に焼き付いている。
「南京!南京!」は2009年に中国国内で公開された大作映画で日本以外の世界各国では評価の高い作品。自分もずっと観たいと思いながらも日本での公開はある理由で不可能に等しい状態だったのが、この度U-NEXTでたまたま見つけたので即観ました。すぐ公開停止になりかねないのですぐ観ました。
率直によかったです。主人公が誰ともなく移り変わっていく構成の映画は稀にあるが、そうした手法の作品は物語が見えにくく流れが煩雑になりやすいのだが、それもなくとても観やすかった。極端にセリフが少なく、人物の表情や声にならない声を俳優陣の演技や監督の演出力でうまく表現されていた。セリフに頼らず説明の少ない、観客に考えさせる余白を与える技術的にも高度な映画だと思いました。
実は中国映画って昔からレベル高いんです。ベタベタな説明過多な韓流モノより個人的にはこちらが好き。セリフが少ない映画は世界で評価されやすい。
楽しい、感動のエンタメ映画も良いが、歴史を次世代に伝えることに機能する映画のもう一つの役割を魅せられました。素晴らしい。

上海には必ずまた行きたいです。南京にも。中国式麻雀を教えてくれたヨメの叔父さんや、タバコを切らしたボクのコートのポケットにそっと一箱入れてくれていたお爺さん。そんな優しい人たちと映画でみたあの不幸な人達がつながってる事を想像すると、ふと現実的な憐憫に苛まれもする。しかしそれは日本人として正しく受け止めておかないといけない。
南京の鴨料理。卓球バー。上海豫園の小籠包は六本木ヒルズに支店があるけどバカ高いので、またいつか上海で食べたい。

 

#南京!南京!

#南京大虐殺祈念館

#南京事件

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#1937

https://www.cinematoday.jp/news/N0034800.amp.html