ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

二度目の決断は誤りです

週末はこのところ映画づいております。

今週も観に行ってました。

ついでに日本で初めて撮影された写真をみにいってました。島津斉彬って渡辺謙よりイケメンやな〜って思いました。東京写真美術館。恵比寿にあります。恵比寿は毎日通ってるのですが、休日に行くのは初めてです。いつもより華やかですね。恵比寿って仕事に行く場所ではなくて遊びに行く場所なんですよね。改めて思いました。

 

女は二度決断する」(ドイツ映画)

ダイアンクルーガーはドイツ人のハリウッド女優なのですが、今回はドイツ語を使うドイツ人の不幸な女性を演じていました。

軽くアウトラインだけ。。

普通に暮らす幸せな、とある三人家族がいるのですが、ある日、極右[ネオナチ]のテロ集団が起こした爆破事件で不幸なことに、主人公の女性が愛する夫とまだ幼い子供を失ってしまいます。悲嘆にくれながらも彼女は容疑者とされる人物に対し裁判を起こすのですが証拠不十分で敗訴。なにそれ?そうなんだ、私の思いはどうすれば晴らされるの?そんな結論になってしまうのなら、ならば私が。。みたいな話でした。

 

ダイアンクルーガー、かなり輝いていました。美しい。好きです。この作品でさらに好きになりました。ハリウッド女優なのでエンタメ系の作品で天真爛漫なステレオタイプなイメージもありつつ、時折見せる影の部分がいいよな、。なんて思ってたのですが。今作品はその影の部分を前面に打ち出してました。よかった。

雨のシーンが多くて、悲しみに暮れずっと涙をためているような表情。

 

さておき、

ドイツ、ヨーロッパ各地でおきるテロ事件って一時期日本でもよくニュースで取り扱われることがあったのだけれど、今はどうなんだろう。細かいのも含めれば日本ではメディアに載らない事件もたくさんあるんだろうな。

移民政策とそれに反する極右組織のせめぎ合い。ヨーロッパの中でもドイツが移民受け入れに寛大なのは、過去の贖罪の意味があるからなことは知っている。しかしその事がネオナチの跋扈を招いてしまう事態になるとは。。

被害を被る一般市民の状況などはニュースを見ててもその温度や空気までを読み取ることは不可能。この物語はフィクションではあっても事実を元に仕立ててあるのでこういったことってあり得ることなんだろうなと。深く思い入ってしまいます。

主人公の二度目の決断がなんともね。。

 

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耳鼻科にて。今日の出来事。

ティッシュをネジネジしてこよりを作って、それを鼻の奥の方にずっとずっと入れていくと、鋭い痛みを感じる直前に柔らかい、性的なものにも似た親密な快感を感じることがあります。。(*_*)

5年前に副鼻腔炎という病気にかかり、左の鼻の奥にできたポリープを除去する手術で、一週間ほど入院したことがありました。

それからなんとなくですが、今年の春先あたりから鼻水と鼻づまりが気になって、花粉症でもないのにもしやと思い当たり、以前入院した病院に行ってみることにしました。

当時の担当医の女医さんがその病院にはまだいて、彼女とは5年ぶりの再会だったんですよね。

ショートカットで小柄の少女っぽい雰囲気はそのままで、銀縁のメガネの奥の小さな目からはそれとは違うアンバランスな知的さを感じさせる、一見冷たい印象に受け入れられがちにも見えるのですが、ボクはその感じがキライじゃなかったんですよね。

入院中もそうだったのだけど、白衣の胸には花のブローチをつけていて、入院してた時は赤いチューリップのブローチでした。この時は少し時期外れでしたがサクラのブローチをつけていました。それともう一つ、あのときと違っていたのは、彼女の左の薬指に細い銀色の指輪が輝いていたことでした。

しばらく会わない女性の指に結婚指輪がきらめく時の気持ち。それがキライではない放っておくことのできない女の人だった場合の気持ち。前触れのないその時の気持ち。

自分の名前を呼ばれ、診察室に入って目を合わせた瞬間に彼女はボクのことに直ぐに気づいてくれたと思いました。

ハラグチさん。あ、前にこちらにかかっておられたんですね。の言葉にはよそよそしさを演じる気配を感じとったからです。

診察台に促され、自分から鼻の症状を伝える間、目が合うのだけれどその視線はうやむやに、二人の間でもつれるように、やがては不器用に消えていくのでした。

彼女からそれでは診てみましょうかと告げられ、長細い綿棒を鼻の奥に入れられライトで中を照らされます。

ゴミがあるので掃除しますね。。ハナクソです。キライではない女性にそんなものを見られて軽い羞恥心とそれを許してしまう諦観めいた心地よさがありました。

気持ち悪いですか?

鼻の掃除を終え、内視鏡で奥の方を診ることになりました。

カーテンで仕切られた別の診察室に移動をし、ベッドに寝かされます。部屋の中はボクと彼女の二人きり。

ヌルっとした麻酔のようなゼリー状の薬品を鼻腔に塗られたあと、しばらくすると鼻だけが自分の顔面から浮いていくような奇妙な感覚になりました。

少しの間我慢して下さいね。

さっきより低く湿った声色で彼女がそう言うと、左の鼻の穴に細い内視鏡がゆっくりと挿入されていきました。挿入。されました。

麻酔が効いてるので痛みはないのですが、それが奥に入っていく程に鼻腔が圧迫され、鼻や口や目からダラダラと透明な液体が出てきました。目の前のモニターに自分の鼻の奥の映像が映し出されています。

その映像を見ようとモニター側に視線を移す途中に彼女と至近距離でしっかりと目が合いました。ボクは鼻の奥を刺激される快感と彼女のメガネの奥からの硬質な冷たい視線を受け止めながら、挿入される側と挿入するめくるめく関係性の倒錯した快感に鼻を、いや全身をゆだねるしか為す術がなかったようです。

挿入する側と挿入される側の、雄と雌の逆転。倒錯。

「もうすぐで終わりますからね。。」

「いや先生、抜かないでください。お願いですからもうしばらく。」

 気持ち悪いですか?

あれでしたら、、 読まなくていいですよ。ただのおっさんの戯言なので。

プレイ、いや処置を終え渡されたティッシュで鼻を拭いたらうっすらと赤い血がついていました。診察室にもどり鼻腔をカメラでみたところ異常は無くなにも問題はないということを説明されました。薬の説明を受け、彼女から最後に

「異常は無いのですが来週も来てくださいと言われました。」

異常無しなのになぜ来週も行く必要があるのだろう?もしかしたら、、。

なんて変な期待をしつつ病院を後にしました。

 

 

家に帰り、ヨメさんに

「鼻の先生はオレのこと好きなんかなあ、異常ないのに来週も来るようにって言われたわ」って言ったら、

「おまえスゲーな、幸せなやつやな。ただの点数稼ぎやろ」って夢も希望もないセリフを吐かれて、そのときの甘い思いを無残にぶち壊されたという話でした。

 

 

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Darkest Hour

写真に撮られる時ピースサインを無意識にやってしまう感じがあるのですが、それを世界で初めてやったのがチャーチルだったという話をどこかで聞いて知ったのだけど、この映画を観てそれは違う事が分かったので、それだけでもこの作品を観れてよかったです。

第二次大戦1940年のダンケルク辺りの一時期のみを切り取った内容だったので、そうかー、チャーチルの一番いいとこだけ、彼の人生最高のピークの時期のみを映画化したわけやね。

チャーチルはもっと色々あるのになー。

例えば、

アラビアのロレンスを脇に従えてのイギリスの二枚舌の話とか、ヤルタ会談ソ連スターリンに足元見られた挙句に世界を冷戦に導いてしまった原罪についてだったり、ガンジーがインド独立させた時に嫌悪感たっぷりなコメントを残した辺りとかは全然描かれてなかったので物足りない感じはありました。

しかしチャーチルなのでね、小泉元首相も一番尊敬する政治家にあげるほどの人物で、演説がメチャ面白いし言葉の使い方が絶妙でノーベル文学賞とったりもしたド偉い方なので、ボクも小泉さんではないけど好きな歴史上の人物のひとりです。

 

ゲイリーオールドマン良かったです。かなり。

シドアンドナンシーで初めて観た時はセックス・ピストルズのシドヴィシャスに完全に呑まれた感じで印象が薄かった。その後のレオンでみせた悪党の演技はかなりイってたのでその変貌ぶりにびっくりしてました。シドとレオンの間に何があったのでしょうね。。

それ以降の出演作はダークナイト以外は観てなくて今回のチャーチルでした。

完全にチャーチルになりきってましたね。目が垂れてて優しい感じのみゲイリーなところが残って変にホッとする感覚があって、それ以外はどこをとってもチャーチルだったので圧巻でした。何人もの従者を従え、鋭い眼差しで威嚇するように視線を変えながら猫背で早足に歩き去る感じとか、チャーチルそのまんまでさすがゲイリーかなり研究したんやろな。。

今回ようやくオスカー受賞できたのだけれどもっと早く評価されてもおかしくない俳優なのに。。

彼は悪役を演じることで評価されてきたところがあるので今回のチャーチルはハマっていたのだけれど、もっとアクの強い違う横顔のチャーチルの黒い部分を演じててら、、。ところも見てみたかったです。

あと、こういうヒトラーナチスドイツは悪。もちろんそうなんだけれど、第二次大戦の映画はもれなく悪役とされる事実を現代のドイツの人たちにはこういう映画で常に突きつけられていて、それをいつもどう受け止めてるのかなあなんて思ってしまうんですよね。

日本も敗戦国で日独伊で協定を結んでいたわけで、もちろん形ばかりのものなんだろうけれど。。日本は敗戦国だという意識はとうの昔に忘れ去られているけど、現在のドイツやイタリアの人たちはどういう感じなんだろうな。って思ってしまうんですよね。

 

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坂道のアポロン

今日はエイプリルフールで映画の日だったので、映画を観に行きました。ホントです。

 

坂道のアポロン

その舞台を1966年の我が街佐世保に設定された青春映画でした。なんか青くてキラキラしていて、限りなく透明に近いブルーな物語でした。佐世保の友達から原作となる漫画の事は聞いていて読んだ事はあったのですが、途中で挫折してたんですよね。

映画のオープニングで佐世保駅前のモノクロ写真がスクリーンいっぱいに映されて、風景が目に飛び込んできた瞬間になんかウルっと来てしまいました。その写真は66年当時というよりおそらくもっと前の、戦後空襲からようやく街の整備も進み、立ち直りかけた佐世保の中心部の大きな教会がそびえる駅前あたりの写真で、時はつながってるんだな。。なんて思い知らされる、また、映像の力ってインパクトあるよな、漫画で読むより強く心に響いてくる。なんて感じ入ってしまいました。

66年といってもボクが生まれる6年前の佐世保、ボクの記憶にない佐世保の街。

その風景が出てくるたびに、その場所についての自分だけの記憶が蘇ってきて肝心の物語がしっかり入ってこなかったりする(*_*)

今はアーケードとなった三ヵ町。化粧品の外商をしていた祖母に手を引かれ、たい焼きを食べながら歩いていたのをよく覚えてる。楽しかった。

米兵向けの飲屋街、ここでは中学の頃の友達の母親がスナックを経営していて、お店が開かない日曜の昼間に友達と集まってカラオケ歌ってました。楽しかったです。

毎年夏になり海に行くといったら白浜海水浴場。砂に埋められた時の生ぬるい濡れた砂の温度と見上げた空から突き刺すような強い太陽の光。眩しかった。

メガネの形をした眼鏡岩。そこで遭遇した野生の猿が大きな口を開けた時に見た乱杭歯とその奥の真っ赤に燃えるような赤が迫力ありすぎて怖かった。

北高の坂道からは必ず市役所が見えるはずなのにキレイに消されてるのはCGで加工したんだろなとか、

SSK構内の工事現場に親父に連れられて行って親父の仕事が終わるのを待ってる間に飲んだよく冷えた缶コーラの味とか、

九十九島の夕日はいつ見ても必ず泣きそうになって、何もしてないのに誰かに「ごめん、オレが悪かった、。」ってなんか謝りたくなる。とか、、。

他にもそのシーンごとに思ひでぽろぽろでした。

物語の展開というよりもその背景、フレームにいちいち感動してしまうという、ボクにとっては珍しい感じ方ができた映画でした。

 

「行ったっちゃけどさー」っていう女の子が使う佐世保の方言があって、標準語になおすと「行ったんだけどね」になるのですが、ヒロインの女の子がその言い方をした時、あんまり久しぶりに聞いたものだからイキそうになりました。劇中二回言ってました。懐かしかった、かわいかった。

もう一回言って欲しかった。もう一回言ってくれたらイってた、と思います(*_*)

佐世保を出て30年近くもたち、佐世保にいた時間よりも離れてからの方が長くなってる事に改めて気づかされます。

 

家に帰り母親の声が聞きたくなって電話したのですが、この映画を彼女も観ていて話がまあまあはずみました。まぁまあです(*_*)

母親が20代の頃の佐世保が舞台なので懐かしかったのでしようか。

ボクにとっても母親にとっても、なつかしく、淡いノスタルジーが共有できる、いい映画でした。

イったっちゃけどさー。

 

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美術のテスト


絵画の技法で「テンペラ」っていうものがあります。
高校の美術史のテストでその「テンペラ」についての意味を答えよ。みたいな問題があり、ボクは絵も下手だし、美術なんか将来なんの役にもたたないだろ、。そんなもの知らんでも生きていけるわ。あほーって思いつつも、多分このままでは赤点になるかもしれんな、しかしそうはいってもテンペラの意味なんかさっぱりわからんねーって思いながら、その解答を自分なりにサラサラと思うがままに書きました。
後日答案用紙を返され赤点は免れていたのでホッとしていると、ハラグチ〜って怒るとも笑うともつかない妙な表情でボクの名前を呼ぶ美術の先生がいました。
その先生は普段はとても穏やかなのですがキレるとちょっと怖い人で、その年の球技大会の時に体育館の二階で椅子に座って静かに本を読んでたその先生の顔面にバレーボールがおもいっきりぶち当たって、メガネが吹っ飛び、そのあとは誰に対してなのかわかりませんが、相当キレまくってた様子を目撃したことがありまして。。その事を思い出しながら、ヤベーオレやられるんかな。。おかーさーんコワイ〜。とか胸の中でつぶやきながら自分の名前を呼ぶ先生の顔をみていました。
先生はこう言いました。。
「ハラグチ、おまえやるなあ、見なおした、。修飾語の使い方に感心したわ。。新鮮な〜〜って。。」
高校生の頃の僕は、他人にほとんど心を開くことなくとてもおとなしい静かな学生でした。今も静かです。
しかし妄想だけは中々のもので、自分が友達だと許した人たちには思いついた面白いことを話したりして、それなりの評価は得ていました。
友達に笑える話をして「まぼ腹痛かってー」、と爆笑してくれる事に快感を覚え、明日への活力にしていたものです。

「ハラグチ〜、見直したぞ。この答案見せたらウチの嫁さんもお前に会いたがっとった

えらい褒められようです。
「ありがとうございます」
みんなの前でそんなこと褒められるとは、恥ずかしくて恥ずかしくて、穴があったら入れたい。いや、入りたかったですね(*_*)

先生はボクがテストの答案に書いた事が気に入ってくれたらしいのですが、ボクとしては言いすぎやろ過大評価にもほどがあるわな。でも喜んでくれてよかった。笑いは人を幸せにする力があるんやな。よかったよかった(^-^)

先生元気にしてますか?

 

設問
テンペラとは何か、その意味を答えよ。

解答
新鮮な野菜や魚介類を油で揚げた日本料理


https://ja.m.wikipedia.org/wiki/テンペラ

 

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シェイプ・オブ・ウォーター

 この映画の解説をネットでみていたら、シザーハンズ美女と野獣、人魚姫とかぶせたレビューが結構書いてあったのですが、ぼくは「仮面ライダーアマゾン」と「トカゲのおっさん」にかぶってみえて仕方がなかった。

作品としては面白かったのですけど、この映画は男性より女性のほうに喜ばれるんだろうな、これって女子が男子とデートで観たい、いわゆるデートムービーとしては適しているんだろうな〜なんていう印象が強かったです。まあ、ボクには苦手な部類の作品でした。面白かったのですが、。

ヒロインの女の人がもうちょっと魅力的でキレイな人が良かったんじゃないのかなっていうのもあったのですが、そこにはおそらく監督の意図があるのでしょうかね。

美しすぎるとファンタジーだけどリアルな世界観が失われてしまうからなのか、お客さんの共感を得られないという計算が働いたのか、あのキャスティングはどうなんだろうと思ってしまいました。

あと、ちょっと笑えるシーンのひとつでもあればその裏側の悲しみみたいなものがにじみ出てきて哀愁感が増してくるみたいなこともあってよかったんだけど、それがないのが物足りなかった。トカゲのおっさんに見習って欲しいな〜。トカゲのおっさんのトカゲダンス見て欲しいわな〜。。監督にまっちゃんのコント見せてあげたいな。。

ヒロインがバスルームでオナニーしていたり、セックスシーンでアソコにぼかしが入れられている生々しい性描写が時々挟まれていたのですが、まったくエロいといという印象はなく、生物の営み的な、改めて人間も半魚人も動物の一種だからということを、ああいったシーンを入れることによって再認識させた上で物語を展開させていきたいという理由があったように受け取りました。そこは共感できますw

ミミズだってオケラだってアメンボだってってことです。

まあでも面白かったです。この監督の不思議な世界観は好きな方なのですが、「パンズラビリンス」にはかなわないかな、ちょっとあのときの独創的な世界観からブレているような感想をもちました。

そんな映画レビュー。なんかまとまりが悪いので、トカゲのおっさんの動画と仮面ライダーアマゾンの写真を貼っておきます。

 

そういえばアカデミー賞のメイクアップ部門でオスカー受賞した辻一弘さんは半魚人の目玉だけをメイクしたらしいですよ。目だけって。。面白いですね。

 

グレイテストショーマンっておもろいんですかね。。ちょっと観たいんですよね。。

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15時17分、パリに行ってきました

3時17分の列車に乗って、新宿からパリまで行ってきました。
あ、ウソです。

イーストウッドの「15時17分、パリ行き」を観てきました。今年初の映画鑑賞です。
もはやアメリカを代表する映画監督となってしまった巨匠クリント・イーストウッド大先生なので、非の打ち所のない演出や構成そして計算され尽くしたカット割りが随所に施されており、どこをとっても見応えのある素晴らしい出来映えの作品でした。「硫黄島からの手紙」「父親たちの星条旗」「アメリカンスナイパー」「ハドソン川の奇跡」に続く名作となることは誰の目にも疑いのない、そんな作品。
観に行って良かったと思いました。

作品のストーリーを書くのは面倒なので、興味のある方は勝手に観に行ってください。
でも簡単に、かなり大雑把に説明すると、アメリカ人のどこにでもいる普通の青年の三人がヨーロッパへ旅行をし、不運にも列車の中でテロに遭遇するのですが、銃器を持った凶悪なテロリストに果敢に立ち向かい列車の乗客全員を救った。というホントにあった物語。

ボクの隣のシートには大学生風の男子二人組がワサワサとスナックを食べながら観ておりました。そのうちの一人は映画が退屈だったらしく途中からイビキを掻いて寝てました。
本編が始まる前に公開前の作品の予告編をやるのですが、日本映画だけは恋愛モノかファンタジーばかりでした。

映画の中で繰り広げられるスリリングなリアルな世界に対して隣の大学生や日本映画の予告編とを見比べると、どちらが現実なのか、もちろんどちらも現実なのですがこんなに違ってていいのかね、。なんて考え込んでしまいます。

アメリカと日本の対比。そんな国と日本は過去に戦争をしていた。
そういうのを見てると、日本大丈夫なのかな?って思ってしまう。っていう意味です。
そういう自分も生まれたときから、この借り物の平和に守られた国に生まれ育ったおっさんなので、自分のこと棚に上げるつもりはないのですが、この差異の大きさに改めて愕然とさせられます。
アメリカの普通の青年。日本の普通の大学生。日本映画のファンタジーあふれる予告編。

硫黄島からの手紙」では部下を思いやり家族を愛し、国に命を捧げて死んでいった栗林中将が描かれていましたが、ああいった人格が醸成される機会はこの国にはすでにない。もちろん戦争を肯定する意味で言ってるのではない。
国防は全てアメリカにおまかせで、エコノミックアニマルなどと揶揄されながら経済のみに勤しんできたそれすら、いまや他の国にそのお株を持って行かれようとしている無残な我が国にっぽん。
アメリカのことは好きにはなれないのだけれど、ああいう立派な青年が普通にいるということがですね、国家観とか宗教観、人生観、歴史観。。みたいなものを正しく身につけてきた人々が普通にいる国にはやっぱり叶わないよな。。っておもったという今日夜更けの映画感想文。

明日も映画観に行きます。
半魚人の話らしいです。
おやすみなさいマセラティクアトロポルテzzz

 

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