ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

LION

LION て。。

なんやこのタイトルの意味、最初から最後までどこにもLIONの毛の1本すら出てこないし、その意味が終演ギリギリまでさっぱりわからないのですが、その意味が明かされるラストカットでワーッ!ときました。この作品はそれにつきます。監督の演出に拍手です。

今年の自分の中での最高作は「LA LA LAND」だったのですが、このLIONにあっさり塗り替えられたようです。まあ全然別ジャンルの映画なのですがね、でもそれくらい良かった。ちなみに自分の毎年の最高作はあっさりと塗り替えられます。そんな節操がない映画ファンなのです。しかしこんな素晴らしい作品を観ると、映画というものから離れられないんだよなーって幸せな気分になります。

ニコールキッドマン。

大好きな女優さんです。ホントに大好きです。目が小さくて、神経質そうな女性になんか惹かれるんですよね。。個人的な好みです。これは昔からです。だから彼女のことが好きなのかも知れないです。

舞台がインドとオーストラリアなのですが、彼女はオーストラリア出身の女優さんなのでいつもより余計に役にハマっている感じがありました。あるシーンで人生観とか生きていく苦しみのようなことを語るシーンがあり、そのシーンもこの物語を語る重要な核となる見所で、その時の彼女のとても繊細な語り口や表情がやっぱり好きでした。「めぐりあう時間たち」「ドッグウィル」で魅せた絶対的演技派女優感の片鱗に魅せられました。すきやわ〜。今年で49歳になるんだけど、また別の魅力を出してきますね。なんぼほど引き出し持ってるんやろか。。素晴らしい!

この映画はヨメと何年ぶりかに一緒に観に行ったのですが。彼女も気に入ってくれたようでエラく感動していたようでした。見終わった後にいろいろ感想を語ってくるのがすごく鬱陶しかったのですがなんかうれしそうだったので良しとしておきます。

もう一度、今度はひとりで観に行こうかな、いや、やっぱやめとこ。でもLA LA LANDはもう一回観たいな。でもLIONはもう一度観る気はしないのに今年最高なのはなぜやろ。

という、。そんなステキな映画でした。

 

コレを観たのはレイトショーで、隣のスクリーンでは名探偵コナンを上映していて、そちらはほぼ満席でした。夜の上映なので子供はいないです。大人ばっかり。でも満席。。それに対しLIONの観客はまばらでした。そういうのもまた気になるんですよね。同じライオンでも「3月のライオン」とか観て喜んでる子とか、そういうの。。草間彌生の作品観て「カワイイ〜」を連発する子たち。

そう言うの観てると日本は大丈夫なのか?

感性が狭くて浅い。名探偵コナンを否定してるワケではなく(見たことないので)。もっと大きなテーマ、世界の様々な問題を語る作品に関心を持つことができず、内向きの狭い世界に囚われている人たちが多いようで、それがとても良くない。と思うのです。

オーストラリアもイギリスも中国もアメリカも、世界が直面するもはや解決不可能。なのかもしれない大きな問題を語る映画たち。

政治や経済などでは太刀打ちできない問題を芸術が引き受けている。というような言い方もあったりするのだが、

そんな素晴らしい作品を世界中のあちこちで生み出してるのに、日本は「君の名は」と「シンゴジラ」かよ。。その程度なのかよ。。って考え込んでしまうのですよね。

 

f:id:maboo828jp:20170416020703j:image