ごぶごぶごぶの日記

お金をかけない東京散歩ほか、走ること食べること思うことを書いてます

ザリガニの祟りとの訣別

蝦と蟹は好んで食べない方ですね。
聖子ちゃんが「夏の扉」を歌った夏。ボクはザリガニ獲りに夢中な子供でした。その年の夏休み、晴れた日は毎日ヒマなじいちゃんの日産セドリックに乗ってザリガニ獲りに出かけたものです。佐世保の山のあちこちにある池や湖に出かけては網で掬ってザリガニ獲りに勤しみました。そんなある日、湖の水辺に降りるとザリガニの大群がいましてね。ひとすくいで数匹も網に入るので、テンション上がり倒して大きなバケツいっぱいほどのザリガニを捕まえて家に持って帰りました。あんな沢山のザリガニを持って帰させるじいちゃんも結構ヤバいのですが、それほど自分のアガリっぷりが尋常ではなかったのかも知れないです。
ザリガニを家に持ち帰ると母と祖母にじいちゃんはこっぴどく怒られるのを尻目にボクはうれしそうにバケツから水槽にザリガニを移すのでした。しかしそれがあまりに大量すぎるので水槽に入らないものはバケツに入れたままにするしかなく、それらは翌日になると腐臭を放ちながら全員お亡くなりになられたのでした。
結局水槽に入れたものも直ぐに死んでしまうのですが。一方2、3日ベランダに置いたザリガニの腐臭が強烈すぎてそのせいなのか、ザリガニアレルギーが発症したのか、一体何だったのか、明くる日から猛烈に体調を崩したボクは真夏なのに高熱にうなされることになるのでした。真夏の40℃越えの熱にうなされた原因ははザリガニの祟りだったのかも知れんね。あんな狭いバケツに閉じ込めて殺してしまったザリガニに呪われたのかとのちに気づかされたりしました。
そういうザリガニとボクの間には呪われた過去があり、それによってザリガニに似たエビやカニは大人になるまで食べることができませんでした。
今でも苦手な方で好んでこれらを食べる事はないです。

そんな私ですが本日高田馬場に「ザリガニ」を食べに行きました。カニでもエビでもなくザリガニど真ん中です。
上海人のヨメの好物のひとつがザリガニな事は知ってました。ヨメがどこからか聞きつけたかの情報によって「行ってみたい」って前から言うのでボクが今年50歳になったことや、ザリガニの呪いからそろそろ訣別したいという大袈裟ですが真面目な想いもあり行きましたよ高田馬場
食べました。くそまずかったです。鼻の奥から高熱を出した子供の頃の記憶が戻ってくるようでした。ヤバかったです。40年ほど前の記憶が味覚と嗅覚に乗って一瞬で今に繋がるというですね。変な感じでしたよ。いやしかしまずかった。
でも食った。食道を伝って胃に落ちた。よし。大丈夫だ。おれはきっと大丈夫だ。あの時殺してしまったザリガニくんたちへ。本当に申し訳なかった。
ごめんなさい。
ありがとう。
でもさようなら。
もう二度と食べないからね。

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