北野武監督 映画「首」 久々の劇場鑑賞。
大森南朋、西島秀俊、中村獅童、浅野忠信、加瀬亮、岸辺一徳、小林薫、遠藤憲一、キム兄、そしてたけしさん。
見たことのない戦国カオスでしたね。そこら中にあふれる謀略と暴力と死体だらけ。狂気の世界。誰もが知る戦国時代の大まかなストーリーさへバラバラに解体したような映画でした。そりゃそうですよ。あの時代を生きた人間なんてこの世に1人もいない訳だから、リアルは創作するしかないし、その表現のカタチも自由。大河や戦国時代劇のような起承転結キチンと整理された物語なんて現実には存在しなかった。に違いない。
昔ファミコンソフトで「たけしの挑戦状」ってゲームがあって、子供だったボクは宣伝に騙されてお小遣い貯めて買ったワケですが訳わかんないゲームで途中で諦めてしまうってのがあり、その記憶を呼び起こされるそんな感じの映画でした。
批判してる訳ではないですよ。世界の北野武監督ですからね。過度な期待を裏切られる感じが許されるのもたけしさんの映画なので。
しかしあの豪華キャストを揃えられるのって北野組以外いないんじゃないのかな(°▽°)
しかしヨーロッパでは受けてるらしい。戦国を知らない国で評価されるとは日本の歴史云々ではなく、もっと深い人間の本質的な部分を表現してるという事なのかな。知らんけど。
たけしさんは既成の漫才のカタチを壊して世に出てきた人で、日本映画の常識も覆した人だからこれまで積み上がってきた時代劇のワクも壊そうとしたのでしょうね。
それも含めてオススメです。是非劇場で観てください。